5分でわかる秋田県で起きる地震発生の確率と被害予想について

2017年9月2日

秋田県民のあなた、秋田県で起きる地震の発生確率ってどれくらいか知っていますか?そして地震対策しっかりできていますか?

「いつ発生するか」はわからないけれど、「いつか起きる」ことだけは確実ですので、いざ地震が起きた時に困らないように早め早めに準備をすすめておきましょう。


 
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秋田県を揺らした過去の大きな地震

気象庁によると、統計1923年以来2023年までに秋田県を襲った震度5の地震は「13回」でした。そして震度6以上の地震は「0回」でした。(震災等の直後の余震は除外)地震の多い東北地方ですが、日本海側の秋田県は岩手県や宮城県と比較して大きな地震の少ない県と言えます。全国的に見てみると大きな地震の発生頻度は平均的と言えるでしょう。

発生日震央地名マグニチュード震度(震源地)震度(秋田県)
1939年5月1日秋田県沿岸北部M6.855
1983年5月26日秋田県沖
(日本海中部地震)
M7.755
1999年2月26日秋田県沖M5.35弱5弱
2003年5月26日宮城県沖M7.16弱5強
2008年6月14日岩手県内陸南部M7.26強5強
2011年3月11日三陸沖M9.075強
2017年9月8日秋田県内陸南部M5.35強5強
2019年6月18日山形県沖M6.76強5強
2022年3月16日福島県沖M7.46強5弱

2017年9月8日に秋田県南部で震度5強の地震が発生しました。これまでは海溝型の地震が多かった秋田県ですが、今回は内陸部なので活断層型の地震と思われます。

下の図は、秋田県で震度5以上の地震が観測された際の震央の分布を表しています。

 

参照元「気象庁HP

秋田県を揺らす地震の発生確率

地震がいつ起きるのか? それが分かれば少しは対処ができるのですが、残念ながら現代の科学ではいつ地震が起きるのかを正確に予想することはできません

けれど、「海溝型地震」については、過去の発生履歴を見てみるとおおよその可能性が割り出されます。

 

30年以内に大きな地震が発生する確率

秋田県に関係する海溝型地震は「三陸沖~房総沖および南西諸島海溝を震源とする地震」と「日本海東縁部を震源とする地震」です。地震調査研究推進本部によると、30年以内に地震が起きる確率は以下のように推定されており、かなりの高確率で大きな地震が発生する地域と言えます。

地震名予想マグニチュード30年以内の発生確率
三陸沖北部から房総沖の海溝寄りの津波地震8.6~930%
三陸沖北部7.1~7.690%
宮城県沖7.0~7.360%
日本海東縁部7.5程度3%

引用元「「全国地震動予測地図2022年版」(地震調査研究推進本部)

主要都市における大きな地震が発生する確率

別の記事で、主要都市について発生確率をまとめています。

参考日本の地震危険都市2022:予想外の結果

毎年政府(地震本部)から公表される地震の発生確率マップというものがあります。今回、全国の都道府県および40万人規模以上の市において、今後30年間のうちに震度6強以上の地震がくる確率をランキング形式にま ...

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地震被害予想と予想マップ

被害予想(秋田県)

だいぶ古いですが、秋田県がH9年に「天長地震と同じ規模の地震」が起きた時の被害を想定しています。(※天長地震は天長7年(830年)に起きた地震で秋田市の北側で起きた地震)

「天長地震と同規模の地震(想定震度6強)」
全壊数:約13,500棟
死者数:約1,200人

引用元:「秋田県地震被害想定調査報告書 平成9年3月」

過去の地震の被害

過去に秋田県を襲った大きな地震でどのくらいの被害が出たのかというと、以下のような数になっています。マグニチュードの大きな三陸沖地震である東日本大震災より、やはり日本海東縁部の日本海中部地震の方が被害が大きくなるようです。

「1896年 陸羽地震(M7.2)」
全壊数:5,682棟
死者数:205人
(※陸羽地震は真昼山地直下が震源の活断層型の地震。)

「1983年 日本海中部地震(M7.7)」
全壊数:757棟
死者数:83人

「2011年 東日本大震災(M9.0)」
負傷者:11人

参照元:「地震本部」

ゆれやすい地域

内閣府が公表している「ゆれやすさマップ」によれば、秋田県は全般的に揺れやすい地域のようです。特に、秋田市や潟上市、そして八郎潟付近の八郎潟町や井川町、大潟村といった地域などがやや揺れやすい地域のようです。

引用元「内閣府 防災情報のページ」

 

ハザードマップ

ハザードマップは、「どこの地域にどんな危険性がひそんでいるのかをマップ化したもの」になります。

震度が大きいところ、液状化現象が起きやすいところ、土砂災害が起きやすいところなど。自分が住んでいる場所の危険性については必ず一度は確かめておくべきでしょう。

国土交通省や各自治体がハザードマップを公開していますので、そちらを参考にしましょう。

国土交通省ハザードマップポータル

 

秋田県の地震保険加入率は69%

地震保険の加入率は2015年の段階で69%で、全国平均(61%)をやや上回っています。地震の備えに対して意識が高い県民性だと言えます。ちなみに東日本大震災で被害の大きかった宮城県の地震保険加入率が86%でした。まだ地震保険に加入していないという人は、地震保険について一度真剣に考えておきましょう。

知らない人は泣き寝入り! 地震保険の6つの落とし穴

 

耐震対策に関する助成を利用しよう

お住いの住宅が1981年(昭和56年)以前に建てられたものの場合には、注意が必要です。これは1981年に建築基準法の耐震設計が大幅に改定されたた めで、阪神・淡路大震災でも倒壊した多くが1981年以前に建てられたものでした

このため、各地方自治体では、減災・耐震対策に対して公的な助成(木造住宅の耐震診断や木造住宅の耐震工事など)をしていることが多いです。あなた、そして大切な家族の命を守るために積極的に利用しましょう。

秋田県での助成は以下のようなものです。(詳細は各市町村にお問い合わせください)

・耐震診断(自己負担額:1万円程度が目安 補助金額限度額3万円~12万円程度)
・耐震改修(自己負担率:10%~77% 補助金額限度額5~80万円)

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