LEDの光でカビ・菌を撲滅! 深紫外LEDの絶大な効果

2016年3月30日

カビ・菌からの危機回避

カビ・菌を撲滅しようと思ったら、熱を加える、次亜塩素酸などの薬品を使うなどありますが、それなりに手間はかかってしまいます。もっとお手軽に殺菌できる方法ないの?とお思いのあなたに朗報。LEDを使って簡単に、そして効果絶大な方法お教えします。

 
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光でカビ・菌の繁殖を抑えられる

あなたが嫌いなカビや菌ですが、実は今、光でカビ・菌の繁殖を抑えることができるようになっているのです。ただ、光とはいっても普段私達が目にしている光(可視光)ではなく、紫外線の一種である深紫外線です。

光は波長が短いほどエネルギーが大きくなり、可視光より波長の短い紫外線はエネルギーが大きくなります。(紫外線よりエネルギーの強い光はX線やγ線などです。)

DNAやRNAは260nm付近の波長の光(深紫外線 UV-C)を吸収しやすいという特徴があり、原生細胞であるカビや菌が深紫外線を浴びると生命活動が著しく制限されてしまうのです。(人間にも影響はありますが、身体が大きいため数千倍の許容量があります。)

病院や飲食店で青い光を見たことはないでしょうか。あれが紫外線を出している「殺菌灯」です。「低圧水銀ランプ」とも呼ばれていますが、「高価、大きい、起動時間が長い、非常に熱くなる、水銀を使用している」などの課題が多く家庭まではなかなか普及しませんでした。

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深紫外線LED

そこに現れたのが深紫外線LEDです。「殺菌灯」の弱点を克服し、安価で小さく、起動時間も短く、水銀も無使用ということでこれからの普及が見込まれています。

どんなところが製造しているのかというと、日機装・パナソニック・旭化成・トクヤマ(2017年1月にスタンレー電気に権利譲渡。2017年12月量産開始予定)などが挙げられます。

 

どのくらいの時間で殺菌できるの?

これら深紫外線の光をどれくらいの時間照射したら殺菌できるのか気になると思いますが、殺菌できる時間は「光の照度」に依存します。

LEDの光の照度は2~50mW/cm2ですが、各社のデータを見ていると「大腸菌であれば10分ほどで99.9%は殺菌できるようです」

パナソニック:270nm  照度10mW/cm2 15cmの距離から15分照射して99.9%殺菌
日機装:265nm 照度2mW/cm2で7分で大腸菌を99.9%殺菌
理化学研究所:282nm 10mW 大腸菌 20cmの距離から照射して1分以内に99%殺菌

つい最近までは深紫外線LEDは市販されていませんでしたが、ようやく市販されるものが出てきたようです。今後、深紫外線LEDの普及とともに様々なタイプのものが出てきてくれるといいですね。

出典:amazon

 

紫外線による殺菌の注意点

水を長期保存する際の殺菌には不向き。

紫外線で殺菌できますが、100%殺菌というのは難しいため、各社そのような表現は一切していません。

ずーっと、紫外線を照射し続けていれば良いのですが、最初に照射したきりそのまま放置ということになると、わずかに残った菌が増殖してしまうという危険性があります。

ですので、長期保存用の殺菌のためには、カルキなど長期的に殺菌効果があるものが含まれている方が好ましいといえます。

 

人間にも影響はある

カビや菌などの原生生物に対しては10分程度で影響がでてきますが、人間は身体が大きいので10分程度では影響がほとんどないという話をしました。ただ、浴び続けても良いのかというとそういうことはなく、長時間浴び続けると皮膚ガン等の恐れがあることには注意が必要です。ただし、日本人にとっては癌の中でも頻度が少ないものでもあります。

「紫外線は確かに皮膚癌のリスクを高めることがわかっています。実際に、これまでの報告でも、紫外線療法の回数、照射量が多くなると皮膚癌のリスクが高まることが証明されています。」

引用元「九州大学医学部」

「日本人がかかるがんのうち、皮膚がんの患者数は上位10位にも入りません。」

国立がん研究センター

PUVA療法は 回数200回以下、総照射量は一生に1000J/cm2以下とすべきであるとしている。

引用元「九州大学医学部

殺菌をする際には、光が人に当たらないようにすることが必要不可欠です。家庭でも水虫の治療ができるとうたっている健康器具がありますが、影響のことを知らないと後々大変なことになりかねないため安易な使用は避け、医者の指示を仰ぐことを強くおすすめします。

 
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