5分でわかる大分県で起きる地震発生の確率と被害予想について

2017年9月6日

大分県民のあなた、大分県で起きる地震の発生確率ってどれくらいか知っていますか?そして地震対策しっかりできていますか?

「いつ発生するか」はわからないけれど、「いつか起きる」ことだけは確実ですので、いざ地震が起きた時に困らないように早め早めに準備をすすめておきましょう。


 
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大分県を揺らした過去の大きな地震

気象庁によると、統計1923年以来2018年までに大分県を襲った震度5の地震は「16回」、震度6以上の地震は「1回」でした。

2016年の熊本地震でも揺れた大分県ですが、それ以外にも大きな地震は以前から発生しており、全国的に見てみても大きな地震が「多い地域」と言えます。

発生日震央地名マグニチュード震度(震源地)震度(大分県)
1926年6月12日詳細不明不明55
1946年12月21日和歌山県南方沖M8.055
1968年8月6日豊後水道M6.655
2001年3月24日安芸灘M6.76弱5弱
2002年11月4日日向灘M5.95弱5弱
2005年3月20日福岡県北西沖M7.06弱5弱
2006年3月27日日向灘M5.55弱5弱
2006年6月12日大分県西部M6.25弱5弱
2014年3月14日伊予灘M6.25強5弱
2015年7月13日大分県南部M5.75強5強
2016年4月16日熊本県熊本地方M7.376弱
2016年4月16日大分県中部M5.45弱5弱
2016年4月29日大分県中部M4.55強5強
2017年6月20日豊後水道M5.05強5強
2022年1月22日日向灘M6.65強5強

下の図は、大分県で震度5以上の地震が観測された際の震央の分布を表しています。

 

参照元「気象庁HP

過去の地震の被害

近年大分県を揺らした大きな地震と言えば、熊本地震ですが、侮れないのは南海トラフ地震です。過去の南海地震でも被害が出ていますので、大分県民のあなたは南海トラフ地震にも気をつけておいたほうがいいでしょう。

南海トラフ地震は、これまで単独と考えられていた南海地震・東南海地震・東海地震が合わさった連動型の地震で、東日本大震災クラスが想定されていますので、耐震対策はしっかりしておきましょう。

「1946年 南海地震(M8.0)」
全壊数:36棟
死者数:4人

「1975年 大分県中部の地震(M6.4)」
全壊数:58棟
死者数:0人(負傷者:22人)

「2016年 熊本地震(M6.5と7.3)」
全壊数:9棟
死者数:0人(負傷者33人)

参照元:「地震本部」

大分県を揺らす地震の発生確率

地震がいつ起きるのか? それが分かれば少しは対処ができるのですが、残念ながら現代の科学ではいつ地震が起きるのかを正確に予想することはできません

けれど、「海溝型地震」については、過去の発生履歴を見てみるとおおよその可能性が割り出されます。

 

30年以内に大きな地震が発生する確率

大分県に関係する海溝型地震は南海トラフ地震(東海地震・東南海地震・南海地震)と日向灘および南西諸島海溝を震源とする地震です。地震調査研究推進本部によると、30年以内に地震が起きる確率は以下のように推定されています。

地震名(地域)予想マグニチュード30年以内の発生確率
南海トラフ8~970~80%
日向灘および
南西諸島海溝
周辺
6.7~7.440~80%

引用元「「全国地震動予測地図2022年版」(地震調査研究推進本部)

主要都市における大きな地震が発生する確率

別の記事で、主要都市について発生確率をまとめています。

参考日本の地震危険都市2022:予想外の結果

毎年政府(地震本部)から公表される地震の発生確率マップというものがあります。今回、全国の都道府県および40万人規模以上の市において、今後30年間のうちに震度6強以上の地震がくる確率をランキング形式にま ...

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地震被害の予想

被害予想(大分県)

H18年に大分県が「別府付近にある活断層がズレた時に起こる地震」と「東南海・南海地震」が起きた時の被害を想定しています。東南海・南海地震は想定震度が5強と低めに見積もっていますので、被害が少なくなっているようです。

「別府地溝南縁断層帯の地震(想定震度7)」
全壊数:約61,000棟
死者数:約2,200人

「東南海・南海地震(想定震度5強)」
全壊数:約100棟
死者数:約120人

引用元:「大分県地震被害想定調査報告書 平成20年3月」

南海トラフ地震の被害予想(内閣府)

一方、内閣府がH24年に算出した被害予想(南海トラフ地震)は以下の通りです。

死者のほとんどが津波によるものと推測されていますので、大分県の沿岸部にお住いの方は大きな地震が起きたら、「遠いところではなく、高いところ」へ避難するように心がけてください。

全壊数:約31,000棟
死者数:約17,000人

参照元:内閣府「防災情報のページ」

大分県民が最も注意すべきなのは津波による被害

上で述べているように、大分県民が地震発生時に最も気をつけないといけないこと。それは津波です。

東日本大震災の時の津波が押し寄せてくる映像は記憶に鮮明に残っていると思いますが、内閣府によれば南海トラフ地震が起きた時に東日本大震災並の津波が高知県に押し寄せると予想されています。

佐伯市      :11m
臼杵市      : 6m
大分市、津久見市 : 5m
別府市、中津市、豊後高田市、杵築、宇佐市、国東市:4m
など

 

ゆれやすい地域

内閣府が公表している「ゆれやすさマップ」によれば、大分市や別府市、中津市の沿岸部などが揺れやすい地域のようです。

引用元「内閣府 防災情報のページ」

 

ハザードマップ

ハザードマップは、「どこの地域にどんな危険性がひそんでいるのかをマップ化したもの」になります。

震度が大きいところ、液状化現象が起きやすいところ、土砂災害が起きやすいところなど。自分が住んでいる場所の危険性については必ず一度は確かめておくべきでしょう。

国土交通省や各自治体がハザードマップを公開していますので、そちらを参考にしましょう。

国土交通省ハザードマップポータル

地震対策について

大分県の地震保険加入率は63%

地震保険の加入率は2015年の段階で63%で、全国平均の61%をやや上回る程度でした。ちなみに、東日本大震災で被害の大きかった宮城県の地震保険加入率が86%でした。まだ地震保険に加入していないという人は、地震保険について一度真剣に考えておきましょう。

知らない人は泣き寝入り! 地震保険の6つの落とし穴

 

耐震対策の助成制度を利用しよう

お住いの住宅が1981年(昭和56年)以前に建てられたものの場合には、注意が必要です。これは1981年に建築基準法の耐震設計が大幅に改定されたた めで、阪神・淡路大震災でも倒壊した多くが1981年以前に建てられたものでした

このため、各地方自治体では、減災・耐震対策に対して公的な助成(木造住宅の耐震診断や木造住宅の耐震工事など)をしていることが多いです。あなた、そして大切な家族の命を守るために積極的に利用しましょう。

大分県での助成は以下のようなものです。(詳細は各市町村にお問い合わせください)

・耐震診断(助成割合:66%程度 補助金額上限:3万円)
・耐震改修(助成割合:66%程度 補助金額上限:80万円)

 

南海トラフ地震の防災対策推進地域に指定

大分県は以下の地域が南海トラフ地震に関して防災対策の推進地域に指定されています。

防災対策推進地域は、南海トラフ地震による被害を事前に軽減させるために対策することを推奨される地域のことです。

似たもので、「防災対策の強化地域」というものがありますが、この地域は大震災などが起きた際に非常事態宣言がなされると、新規に地震保険に加入できなってしまいます。

この強化地域に推進地域も適用した方がいいのではいう動きがあります。地震保険については真剣に考えておきましょう。

大分市、別府市、中津市、佐伯市、臼杵市、津久見市、竹田市、豊後高田市、杵築市、宇佐市、豊後大野市、由布市、国東市、東国東郡姫島村、速見郡日出町、玖珠郡九重町

参考元:「内閣府 防災情報のページ 南海トラフ地震防災対策推進地域指定市町村一覧」

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