自分は大丈夫? 「自称玄人」が危ない自然毒の恐怖。

2016年5月2日

ajisai

食中毒による危機回避

2015年に食中毒で亡くなった方は6名ですが、そのうち4名は「自然毒」で、その他2名は原因不明でした。

食中毒というと「ノロウィルス」とか「黄色ブドウ球菌」とかをイメージする人が多いと思いますし、発生件数だけでいったらそちらのほうが圧倒的に多いのですが、こと死亡例に関しては近年において自然毒が他を圧倒しています。これは

自然界には多くの劇毒が存在しますが、自称玄人が「安全だ」と思って食べてしまうからです。

  

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自然毒について

自然毒とは

自然界の中にはフグやキノコ、サソリやヘビなど体内に毒素を持っているものが結構あります。 自然毒による食中毒は「似ているものと間違えた誤認」もしくは「毒素の部分を適切に除去できていないこと」に発生します。特にフグやキノコは毒素が強く、最悪死亡することもありますので厳重な注意が必要です。

 

自然毒による食中毒発生の時期

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原因が多岐にわたるため、1年を通して発生しています。

 

【劇毒注意!】死に至る自然毒

フグ毒

フグに毒(テトロドトキシン)があるのはあまりにも有名です。

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有名なハズなんですが、実際に過去の推移をたどってみると、フグを釣ったり、もらったりして、家に持ち帰って食中毒になる率が非常に高いです。

症状は3時間位で現れて、口や唇がシビレ、重症化した場合は呼吸困難になって死亡することがあります。

今のところは解毒薬はないようですが、人工呼吸をすることで、延命には効果があるようです。

 

くれぐれも、自分で釣ったフグを自分で捌いて食べるなんてことしないでください!

 

 

巻き貝(キンシバイ等)

テトロドトキシンはフグ毒として有名ですが、実は巻き貝にも含まれています。キンシバイ、うん、見たことある。食べようと思ったことはないけど、、、。

 

イヌサフラン

サフランの名前が付いているので食べられるかと思いきや、かなり強い毒性を持っていますので、注意が必要です。実際にこれを間違えて食べて亡くなられた方がいらっしゃいます。

 

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身近にある自然毒(魚・植物)

 

シガテラ毒

先日、『シガテラ毒を持っているバラハタが東京築地市場で売られて問題になった』とのニュースがありますが、そもそもシガテラ毒は渦鞭毛藻類が原因と言われており、生体濃縮(渦鞭毛藻類を食べた小魚を大きな魚が食べて、どんどん濃度が濃くなっていくこと)された魚を摂食することで起きてしまいます。

ですので、同じバラハタであってもも「シガテラ毒が生体濃縮されていないもの」であれば食用も可能です。実際、沖縄県ではバラハタが高級魚として認知されているようです。

ただ、シガテラ毒による食中毒は沖縄が他都道府県と比べて多いという事実にも注意が必要です。

また、シガテラ毒は熱に強いため、加熱調理をしても除去することができません。

シガテラ毒を摂取した場合、下痢、腹痛のほか、神経系に異常をきたす症状がでます。2005年~2014年の統計を見てみると175名の食中毒者が報告されていますが、死亡した例はありません。

 

あじさい

昔からあじさいの葉には毒(青酸配糖体)があると言われていますが、特定には至っていないようです。

ただ、「あじさいを食べる」ことはないでしょうが、最近は飾りとして飲食店に並ぶことがあるようです。実際、飾り用として添えられたあじさいが原因で食中毒になった例がありますので、飲食店にいって食器の上にあじさいが飾られていたら食べることは控えたほうが無難です。

参考元:「厚生労働省HP

 

ユウガオ

ユウガオ食べたことある?と聞いてもピンと来ない人も多いと思いますが、ほとんどの人は一度は口にしたことがあるはず。それはカンピョウです。カンピョウはユウガオの実を薄く切って加工したものなんです。

それで、このユウガオですが、「ククルビタシン」という成分を含んでいるのをご存じですか?通常流通しているものはこのククルビタシンがほとんど含まれていないものなのですが、稀にククルビタシンを多く含むものが流通してしまうようです。

そうしたユウガオを食べてしまうと吐き気や嘔吐、腹痛、下痢などの症状を示すことがあります。

ククルビタシンは苦味の成分なので、苦いと感じたユウガオは食べないでください。

 

 
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-日常生活に潜む危機
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