水素水に関する危機回避
最近CMなどでお馴染みの「水素水」 体内の活性酸素を抑制するとの謳い文句で何かと話題にあげられることが多くなってきました。
水素水や水素水を生み出す装置を販売する企業が増えてきましたが、同時にこの商品に対して、様々なところで議論がなされるようになりました。
水素水とか、アルカリなんとかとか、プラズマなんとかが、走ったり、あるいは眠って十分な休息をとる、ということ以上に生体にいいとは、とても思えない。だから、そのような「健康商品」について、私は絶対零度くらい、冷淡である。
— 茂木健一郎 (@kenichiromogi) 2016年5月8日
水素水ってしてますか?万病のもとと言われている活性酸素を体内から取り除いてくれるらしくいろんな病気に効果があるそうです!あたしの病気にも効くとのことで飲んでいます!
— aix0628 (@aix0628) 2016年4月30日
水素水とは
水素が水に溶けたものを指します。2007年に日本医科大学の教授が発表したのを皮切りに、現在水素水の効能について400本以上の論文が発表されているようです。
歯周病の予防に効く(岡山大学)
岡山大学の研究によると、歯周病のラットに水素水を飲ませたところ歯周病の進行を遅らせたとの結果が出た。
引用元:「岡山大学 水素水の摂取で歯周病予防」
疲労を抑える効果がある(大阪市立大学)
大阪市立大学の研究によると、高濃度の水素水を摂取することで、睡眠の質が良くなり、物事に対する意欲が向上し、日常ストレスによる交感神経活動を抑制できるとのこと。
引用元:「大阪市立大学」
国民生活センターによる注意喚起
水素水の効能のぜひについては一旦おいておくことにして、水素水が話題になったことにより国民生活センターに対して、水素水関する問い合わせが2012年度以降増えており、2010年度~2015年度の5年間で220件ほどにのぼるそうです。
これを踏まえて2016年3月に国民生活センターがヒドロキシラジカルを抑制する水を生成する機械の調査を行った結果を報告しています。
活性酸素の一種を抑制する水をつくるとうたった装置-飲用による効果を表したものではありません-
消費者へのアドバイス:
「広告に記載されている「ヒドロキシラジカル抑制率」は、飲用による効果を表したものではありません。人体への効果と関連付けて考えないようにしましょう。」
「ヒドロキシラジカル消去能の公的な評価方法や表示方法に関する基準はなく、試験方法や条件によって、大きくも小さくもなる数値が用いられていることがあります。広告中の数値に惑わされないようにしましょう」
引用元:「国民生活センター」
つまるところ、販売した機械は「水の中のヒドロキシラジカル(活性酸素の一種)は抑制できるけれど、人の身体の中にあるヒドロキシラジカルが消せるとは言っていないよ」ということです。
また、ヒドロキシラジカルの抑制率は業者が独自に設定したものであって、絶対的な効果を示すものではないと言っています。
ペットボトル入りの水素水はダメ
ちなみに、水素水には効能があるとしている教授でも、ペットボトルに入っている水素水はダメだと論じています。
主旨としては、水素分子は小さいためペットボトルをすり抜けて外に出て行ってしまうためだそうです。