残業80時間超えなければ大丈夫? ここがおかしい日本の過労死ライン。

2017年12月18日

「KAROUSHI」として海外でも認知をされるほど有名な日本における「過労死」。2016年の電通事件以降、日本でも過労について大きく考えさせられるようになってきました。

しかし、過労死ラインと呼ばれる上限に対しては、まだまだ改善の余地がありそうです。

 
スポンサーリンク

過労死の定義

過労死。 働きすぎて命を落としてしまうことですが、実は政府によって定義付けがされています。

過労死等防止対策推進法に「過労死等」として以下のように定義がなされています。

・業務における過重な負荷による脳血管疾患・心臓疾患を原因とする死亡
・業務における強い心理的負荷による精神障害を原因とする自殺による死亡
・死亡には至らないが、これらの脳血管疾患・心臓疾患、精神障害

過労ラインは「100時間以上/月」もしくは「2~6ヶ月にわたって80時間/月」

働きすぎは、脳や心臓疾患を患う可能性が高いといわれています。

その働きすぎの目安が「1ヶ月に100時間」もしくは「2~6ヶ月にわたって、80時間/月」の時間外労働です。

【荷重負荷の有無の判断】発症前1ヶ月間におおむね100時間又は発症前2ヶ月間ないし6ヶ月間にわたって、1ヶ月あたりおおむね80時間を超える時間外労働が認められる場合は、業務と発症との関連性が強いと評価できること

引用元 厚労省HP「脳・心臓疾患の労災認定

 

過重労働をさせている企業が異様に多い日本

厚生労働省の調査によれば全国の企業の約4割が80時間以上の労働をさせているようです。

多すぎませんか? 日本。

そんなに死に直面している企業であふれている現代は、どうかしていると思います。

「参照元:厚生労働省HP

スポンサーリンク

80時間超えなければ大丈夫なんでしょ? という日本の企業経営者

どうも日本の企業経営者は、この「過労死ライン」というものを軽く見ている気がします。 脳や心臓疾患を患う可能性がある時間外労働時間が80時間なのに、その手前までだったら大丈夫でしょうという感覚。

じゃあ78時間だったら、リスクがいきなりゼロになるのかという話です。

もちろんそんなことはなく、78時間だってリスクはあります。(ちなみに45時間/月程度の時間外労働では、脳や心臓疾患との関連性は薄いと言われています)

80時間以上労働させた場合には、企業名が公表されますがそれ以下だったら公表されないので、それ以下に抑えましょうという発想でしょうか。

労働者を人としてではなく、労働力としてしか見ていないとしか思えません。

 

みんなの様々な声

 
スポンサーリンク

-働く人の危機