【検証】肋骨状・波紋状の地震雲が目撃された後に、地震は起きているのか? を5例調べてみた。

2017年2月7日

地震の発生については、現代の科学では正確に予測することができません。

しかし「海溝型地震」については、ある程度の周期で起きているため、南海トラフ地震でいえば30年以内に70%の確率で起きるのではないかという程度の大まかな予想はできます。もっとも、日時指定での地震発生はほぼ無理だと言われています。

地震の予知については「動物の異常な行動」「海洋生物の浜への打ち上げ」「大気の発光現象」「地鳴り」などがあり、「地震雲」についても同様に地震発生の前に起きると信じられています。

 

地震雲と呼ばれるものにはいくつか種類がありますが、(詳細は「※【地震の前兆って本当?】形でわかる地震雲の種類一覧)今回は肋骨状もしくは波紋状と言われる地震雲について、目撃報告の後に実際に地震が起きたのかを検証してみたいと思います。

 
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肋骨状・波紋状の地震雲とは

下のような写真の雲のことを「肋骨状」と呼んだり「波紋状」と呼んだりしているようですが、学術的には「巻積雲」になります。

他にも、さば雲やいわし雲、うろこ雲などとも呼ばれています。

基本的に地震雲の発生と地震の発生は関連付けられない

さて、基本的なことになりますが、この地震雲について専門家の意見としては「科学的に関連付けられる地震雲はない」ということです。気象庁からもその旨の報告がなされているくらいです。

雲は大気の現象であり、地震は大地の現象で、両者は全く別の現象です。~(中略)~「地震雲」が無いと言いきるのは難しいですが、仮に「地震雲」があるとしても、「地震雲」とはどのような雲で、地震とどのような関係であらわれるのかが科学的な説明がなされていない状態です。~(中略)~ 形の変わった雲と地震の発生は、ある程度の頻度で発生する全く関連のないふたつの現象が偶然見かけ上、そのように結びつけられることがあるという状況であり、現時点では、科学的な扱いは出来ていません。

引用元:「気象庁

 

地震雲の発生と地震発生の検証

さて、そういった講釈はおいておいて、実際どうなんだ?ということを調べるために「地震雲の発生の報告があってから、2週間以内に震度3以上の地震が目撃された都道府県で起きたのか」という方法で判定を行いました。

検証1 2015年12月5日(福島県)

結果:地震の発生なし

 

検証2 2016年9月26日(静岡県)

結果:地震の発生なし

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検証3 2016年12月29日(和歌山県)

結果:地震の発生なし

検証4 2017年3月22日(愛媛県)


結果:地震の発生なし

検証5 2017年6月18日(滋賀県)


結果:地震の発生なし

 

まとめ

今回調査した肋骨状・波紋状の地震雲の5例のうち、2週間以内に地震が来たの例はひとつもありませんでした。肋骨状・波紋状の雲(巻積雲)はしょっちゅう目撃する雲ですので、地震と関連するような特異性はないかと思われます。

たった5例では断言することは到底できませんが、少なくともこれだけ外れる雲だということは言えるかと思います。地震雲と地震の関係については、今後も引き続き調査をしていきたいと思います。

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