災害時の食糧難からの危機回避
震災などが起きた時のための備蓄品。あなたはちゃんと揃えていますか? 普段の生活でも食事というは精神面に大きく影響を与えますが、被災した時となったらなおさらです。
「保存がきくものを選んでいるから大丈夫」なんて思っていたら落とし穴にハマってしまいます。 震災を経験した人がこれがあったら良かったのに!という声をまとめましたのでぜひ参考にしてください。
備蓄食料の基礎
備蓄は餓死を防ぐためではなく、バランスの取れた食事をするため
大地震等が起きた時には、店の多くが閉まってしまうため、食料が手に入りにくくなってしまいます。だから、食料を備蓄する。
それは、それはその通りなのですが、一人暮らしで毎食コンビニでご飯を調達している人を除けば、ほとんどの家庭にはお米があるでしょうし、野菜だってあると思います。
それなのに、何故備蓄が必要なのか。それは、
食料があってもライフライン(電気・ガス・水道)が止まってしまったら料理や保存ができないからです。
・お米はあっても停電していれば電子炊飯器が使えない
・断水していたらお湯を沸かせないし、食器を洗うことできない
・生鮮食品は冷蔵庫が使えないので保存もできない
現代において、食料が2週間以上も震災地に届かないなんてことはほとんどありませんから、餓死を防ぐために備蓄をするというよりは、
どれだけ日常生活に近く、健康的な食事ができるか
を基準として備蓄をする必要があります。
「私は全く料理しない!料理をしないでも食べられるもの(乾パン・カップラーメン等)があれば良い!」という人も、経験者の声に耳を傾けてみてください。
長期間保存できるものを大量購入する方法の落とし穴
備蓄と聞いて乾パンや缶詰など、長期間保存できるものを大量に購入している人が多いと思いますが、いざ賞味期限が来てしまうと使い切れずに廃棄してしまったなんてことも多いはず。
しかも、そういうものばかり選んでしまうと、いざ震災にあって食べるとなった時も、味が単調になって飽きてしまうようです。
乾パンおやつで食べるくらい好きだったのに正直2、3日食い続けるとまじで飽きる。実際飽きた。食べるものないから仕方ないけど「こんな状況なのに乾パン飽きたなんて…食べられない人もいるのに贅沢だ」なんて思って精神的に追い詰めないでほしいわ
— りぷ (@lype_rip) 2016年4月18日
ローリングストック法がおすすめ
長期間保存できるものを基準に選ぼうとすると、どうしてもバリエーションが少なくなってしまいます。そこで今回おすすめしたいのがローリングストック法です。
これは保存が短め(半年~1年くらい)のものを、普段使いに取り入れて、使ったら買い足すという方法です。
自分好みで普段使いできそうな半年保つ食べ物であれば、長期保存のものに比べて格段にバリエーションは広がります。保存用に6つ買ったとして、1月に1つ消費して、買い足して行けば常に新しい状態のものをストックすることができます。
被災者が欲しかった食材
ダントツで野菜!
食料としておにぎりやパンといったものは震災直後から配布されますが、野菜がなかなか手に入ら無いという声が非常に多かったです。
全国からボランティアで来られる方
暖かい支援・応援ありがとうございます。
ボランティアの方々で避難所で炊き出しを予定されている方へ
避難所で暮らしている方は野菜が摂れませんので
野菜たっぷりの豚汁や味噌汁の方が喜ばれるかも知れません
宜しくお願いします#熊本地震— 20%の蟻@熊本地震の為ニート中 (@5smoke) 2016年4月25日
【1】 現在避難所を中心メンバーとしてまわしています。現状として、カップラーメンやレトルト食品ばかりで野菜がありません。お年寄りには塩分多く、体長を崩さ れる方もいらっしゃいます。とにかく野菜が欲しいです。自腹を切って野菜を購入するにも限界があります。(【2】へ続く)
— shinya♯熊本がんばる県! (@music_shinya) 2016年4月27日
生野菜を備蓄食材として置いておくのは難しいですが、野菜ジュースやスープ、フリーズドライなどであれば長期保存が可能です。
果物
野菜についで多かったのが果物でした。生の果物は難しいですが、こちらは果物の缶詰がありますので、みかん・もも・パイナップル等いろいろ揃えてみるといいですね。
配慮に困った食材
サバ缶
なんと意外なことに「サバ缶」が候補に上がっていました。 おにぎりやパンなどの炭水化物が多くてお肉や魚を食べたい!という声があるのに何故?と思ったのですが、どうやら答えは味ではなくその後の処理にあるようです。
県立体育館、避難所としては配給もあったしとても過ごしやすかったけど放置されたサバ缶(開封済)の臭いが公害並だった
— 綾菜 (@axis_jp_0211) 2016年4月17日
サバ缶の悪臭で包まれた避難所の匂いは一生忘れない。
— イルック (@i_irruack) 2013年8月6日
サバ缶自体は、栄養もあり美味しいものですが、水がないので「使用済みの缶詰を洗えない」というのが原因の模様。 魚の腐敗臭がすごいし、ハエが発生すると感染病の媒体になってしまいますので水が手に入りにくい震災時には配慮が必要のようです。
必要不可欠な備蓄リスト
重要性 | 項目 | 説明 |
---|---|---|
◎ | 飲料水 | 3リットル/日が必要です。最低3日分。推奨1週間 |
◎ | 食料(主食) | アルファ米、レトルトご飯、パンの缶詰 |
◎ | 食料(副菜) | フリーズドライの野菜、コーンの缶詰、根野菜。 |
◎ | 簡易トイレ | 10回分程度。 |
◎ | 簡易コンロ | 食料を温めるのに重宝します。 |
◎ | ガスボンベ | コンロ用のボンベを用意しておきましょう。1本で大体1時間程度です。 |
◎ | ラジオ | 停電時に貴重な情報源になります |
◎ | ランタン・懐中電灯 | 停電時には、夜は真っ暗になりますので、必ず用意しておきましょう |
◎ | 現金 | ATMなどが使えなくなったりしますので、10万円程度は用意したいところです。小銭も用意しましょう。 |
◎ | 免許証・保険証のコピー | 医療機関を受診するのに必要です。ただし、緊急時は必要事項がわかっていれば大丈夫なことも多いようです。 |
◎ | 医療品 | 絆創膏、風邪薬、消毒薬、ガーゼなど |
◎ | 給水タンク | 断水時に水をもらうのに役に立ちます。 |
◎ | ホイッスル | 助けを呼ぶ時に役に立ちます。人の声よりも遠くまで聞こえますし、弱った力でも音が強く出るためです。 |
△ | 果物・甘いもの | みかんやももの缶詰、チョコレート(過酷な環境下にいる時は、甘いものを摂取するとストレスが緩和されます) |
△ | ウェットティッシュ | 手洗いや、ちょっとした消毒に使えます |
△ | サランラップ | 食器にかぶせることで、洗い物を減らすことができます。 |
△ | スマホ用バッテリー | 情報収集のため。できればバッテリー切れの心配がないソーラーバッテリーがおススメ。 |
△ | 軍手・マスク | 色々なものを片付ける時にあると便利 |
△ | ドライシャンプー | 水を使わないシャンプー |
△ | 生理用品 | 地震の直後は手に入りにくい品のため |
△ | オムツ | 地震の直後は手に入りにくい品のため |