岩手県民のあなた、岩手県で起きる地震の発生確率ってどれくらいか知っていますか?そして地震対策しっかりできていますか?
「いつ発生するか」はわからないけれど、「いつか起きる」ことだけは確実ですので、いざ地震が起きた時に困らないように早め早めに準備をすすめておきましょう。 震災を経験した人が欲しかったものは何? 今日、もしあなたの住む地域に東日本大震災・熊本地震クラスの地震が来たとしたら、、、。あなたは満足な備えはできていますか? 震災になれば電気・ガス・水道が止まって ... 続きを見る
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岩手県を揺らした過去の大きな地震
気象庁によると、統計1923年以来2023年までに岩手県を襲った震度5の地震は「31回」、震度6以上の地震は「6回」です。(震災等の直後の余震は除外)
2011年の東日本大震災で大きな被害をうけた東北地方ですが、それ以前にも三陸沖の地震(1896年の明治三陸沖地震M8.2、1933年の三陸地震M8.1など)は頻繁に起こっており、岩手県はの他の都道府県と比べ大きな地震が多い地域と言えます。
東日本大震災以来、大きな地震がなかったのですが2020年代に入って、震度5程度の地震が続いています。
発生日 | 震央地名 | マグニチュード | 震度(震源地) | 震度(岩手県) |
---|---|---|---|---|
1998年9月3日 | 岩手県内陸北部 | M6.2 | 6弱 | 6弱 |
2003年5月26日 | 宮城県沖 | M7.1 | 6弱 | 6弱 |
2008年6月14日 | 岩手県内陸南部 | M7.2 | 6強 | 6強 |
2008年7月24日 | 岩手県沿岸北部 | M6.8 | 6弱 | 6弱 |
2011年3月11日 | 三陸沖(東日本大震災) | M9.0 | 7 | 6弱 |
2011年4月7日 | 宮城県沖 | M7.2 | 6強 | 6弱 |
2020年12月21日 | 青森県東方沖 | M6.5 | 5弱 | 5弱 |
2021年2月13日 | 福島県沖 | M7.3 | 6強 | 5弱 |
2021年3月20日 | 宮城県沖 | M6.9 | 5強 | 5弱 |
2021年5月1日 | 宮城県沖 | M6.8 | 5強 | 5弱 |
2021年10月6日 | 岩手県沖 | M5.9 | 5強 | 5弱 |
2022年3月16日 | 福島県沖 | M7.4 | 6強 | 5強 |
2022年3月18日 | 岩手県沖 | M5.6 | 5強 | 5強 |
下の図は、岩手県で震度5以上の地震が観測された際の震央の分布を表しています。
※○の位置は震央
参照元「気象庁HP」
岩手県を揺らす地震の発生確率
地震がいつ起きるのか? それが分かれば少しは対処ができるのですが、残念ながら現代の科学ではいつ地震が起きるのかを正確に予想することはできません。
けれど、「海溝型地震」については、過去の発生履歴を見てみるとおおよその可能性が割り出されます。
30年以内に大きな地震が発生する確率
岩手県に関係する海溝型地震は三陸沖~房総沖および南西諸島海溝を震源とする地震です。地震調査研究推進本部によると、30年以内に地震が起きる確率は以下のように推定されており、かなりの高確率で大きな地震が発生する地域と言えます。
地震名 | 予想マグニチュード | 30年以内の発生確率 |
---|---|---|
三陸沖北部から房総沖の海溝寄りの津波地震 | 8.6~9 | 30% |
三陸沖北部 | 7.1~7.6 | 90% |
宮城県沖 | 7.0~7.3 | 60% |
三陸沖南部海溝寄り | 7.2~7.6 | 50% |
引用元「「全国地震動予測地図2022年版」(地震調査研究推進本部)」
主要都市における大きな地震が発生する確率
別の記事で、主要都市について発生確率をまとめています。
-
参考日本の地震危険都市2022:予想外の結果
毎年政府(地震本部)から公表される地震の発生確率マップというものがあります。今回、全国の都道府県および40万人規模以上の市において、今後30年間のうちに震度6強以上の地震がくる確率をランキング形式にま ...
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地震被害予想と予想マップ
被害予想(岩手県)
岩手県はH16年に「宮城県沖の地震」が起きた時の被害を想定していましたが、東日本大震災ではその予想を遥かに上回る被害となってしまいました。
「宮城県沖の連動地震(想定震度6弱)」
全壊数:約4,300棟
死者数:約1,000人
過去の地震の被害
過去に岩手県を襲った大きな地震でどのくらいの被害が出たのかというと、以下のような数になっています。津波による死者や行方不明者が多いため、沿岸部にお住いの方は大きな地震が起きた際は「より遠くではなく、より高いところ」へ避難するようにしてください。
「1896年 明治三陸沖地震地震(M8.2)」
全壊数:1万棟以上
死者数:18,158人
「1933年 三陸地震(M8.1)」
全壊数:1,121棟
死者数:2,713人
「2011年 東日本大震災(M9.0)」
全半壊数:26,077棟
死者数:5,794人
参照元:「地震本部」「いわて震災津波アーカイブ」
参照元:「岩手県地震・津波シミュレーション及び被害想定調査に関する報告書 平成16年11月」
ゆれやすい地域
内閣府が公表している「ゆれやすさマップ」によれば、花巻市や奥州市などがやや揺れやすい地域のようです。一般的には沿岸部が揺れやすい地域なのですが、岩手県の場合、北上山地を始めとして県東部は山が多く、沿岸部でも平野が少ないためこのような結果になっていると思われます。
引用元「内閣府 防災情報のページ」
ハザードマップ
ハザードマップは、「どこの地域にどんな危険性がひそんでいるのかをマップ化したもの」になります。
震度が大きいところ、液状化現象が起きやすいところ、土砂災害が起きやすいところなど。自分が住んでいる場所の危険性については必ず一度は確かめておくべきでしょう。
国土交通省や各自治体がハザードマップを公開していますので、そちらを参考にしましょう。
・一関市、・奥州市、・大船渡市、・釜石市、・久慈市、・遠野市、・二戸市、・八幡平市、・花巻市、・宮古市、・盛岡市、・陸前高田市、
岩手県の地震保険加入率は67%
地震保険の加入率は2015年の段階で67%で、全国平均(61%)をやや上回っています。地震の備えに対して意識が高い県民性だと言えます。ちなみに東日本大震災で被害の大きかった宮城県の地震保険加入率が86%でした。まだ地震保険に加入していないという人は、地震保険について一度真剣に考えておきましょう。
耐震対策に関する助成を利用しよう
お住いの住宅が1981年(昭和56年)以前に建てられたものの場合には、注意が必要です。これは1981年に建築基準法の耐震設計が大幅に改定されたた めで、阪神・淡路大震災でも倒壊した多くが1981年以前に建てられたものでした。
このため、各地方自治体では、減災・耐震対策に対して公的な助成(木造住宅の耐震診断や木造住宅の耐震工事など)をしていることが多いです。あなた、そして大切な家族の命を守るために積極的に利用しましょう。
岩手県での助成は以下のようなものです。(詳細は各市町村にお問い合わせください)
・耐震診断(自己負担額:3,000円)
・補強設計(補助率50% 限度額60万円)
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