地震の時のライフライン(電気・ガス・水道)復旧日数まとめ

2016年7月28日

インフラ復旧は「電気 → 水道 → ガス」の順番

巨大な地震が起きたときに心配なのが、電気やガス、水道といったインフラの復旧日数です。

結論から先にいいますが、東日本大震災や熊本地震などのような震度7クラスの地震だと
・電気:1週間
・水道:1~3週間
・ガス:2~5週間

どの地震を見てみてもそうなのですが、

インフラ復旧は「電気 → 水道 → ガス」の順番です。

 

地震後にライフラインはどれくらいで復旧したのか?

さて、上記で震度7クラスの場合を書きましたが、同じ震度7でも被害状況よって復旧日数は異なります。

 
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熊本地震(震度7)の場合(2016年4月14,15日)

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熊本地震では
【電気】1週間
【水道】1週間で大きく改善後、その後は緩やかに改善
【ガス】2週間
でほとんどが復旧しました。

熊本地震においては電気の復旧が最も早く、1週間後には全復旧しました。
水道は1週間で大きく改善したものの、一部の復旧が難航して、長引いていました。
ガスは緩やかですが復旧が徐々に進んで2週間で9割近くまで戻り、約2週間後の5月2日に全て解消しました。

 

東日本大震災(震度7)の場合(2011年3月11日)

さて、近代日本において日本を襲った巨大な地震といえば2011年3月11日に起きた東日本大震災です。連動型の海溝型地震で多くの地域に被害が及びました。熊本地震と比較しても復旧日数がかかっていることが見て取れます。


東日本大震災では
【電気】1週間
【水道】3週間
【ガス】5週間
でライフラインが復旧しました。

やはり、同じ震度7でも地震の影響が広範囲に渡っている東日本大震災では、復旧に時間がかかるようです。

電気の復旧は1週間

停電世帯850万世帯。今回は各地域における「水道施設における電力復旧状況」で大まかな復旧状況を推測します。

東日本大震災でも電気の復旧は早く、1週間程度で復旧していることがわかります。

当日復旧 10.8%
1日後復旧 52.2%
3日後復旧 78.8%
1週間後復旧 95.6%

引用元「東日本大震災水道施設被害状況調査報告書

水道の復旧は3週間

東日本大震災での断水件数230万世帯でした。今回は「仙台市の通水率」を見てみることにしました。電気と比べるとやはり時間はかかり、完全復旧までには3週間程度が必要でした。

3日後 50%
1週間後 66%
2週間後 88%
3週間後 99%

引用元「東日本大震災の被害(概要)

引用元「東日本大震災上下水道シンポジウム

ガスの復旧は5週間

そしてガス供給不可世帯は46万世帯でした。ガスの復旧は最も時間がかかっており、5週間の日数を要しました。

当日復旧   0%
1週間後復旧 9%
2週間後復旧 13%
3週間後復旧 42%
4週間後復旧 66%
5週間後復旧 99%

引用元「一般社団法人 日本ガス協会

北海道胆振東部地震(震度7)の場合(2018年9月6日)

2018年に起きた北海道胆振東部地震では
【電気】2日で復旧(最大 約 295万戸が停電)
【水道】3日で大きく復旧、1割程度が断水が続く(最大 約 6万5千戸が停電)
【ガス】被害なし

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震度6の地震の場合

鳥取地震の場合(2016年10月21日)

2016年に鳥取県を震源として震度6弱の地震が起きましたが、ライフラインに関しては、

【電気】翌日10月22日 全復旧(中国電力管内 停電世帯 82000件)
【水道】大きな被害なし(鳥取市水道局)
【ガス】大きな被害なし(鳥取ガスグループ)

という結果でした。震度6の地震は、体感としてはかなり大きなものですが、日本のライフラインはかなりの耐性があるといって良さそうです。

大阪北部地震(2018年6月18日)

2018年に大阪で震度6弱の地震がおきました。同じ震度6弱でも、大都市大阪の場合は少し時間がかかりました。

【電気】3時間(約17万件)
【水道】翌日(約9万戸)
【ガス】4日後(約11万戸建)

豪雨の場合

西日本豪雨(2018年7月8日)

2018年7月、西日本を中心に集中的に雨が降り平成で最悪の水害をもたらしました。

雨は7月に入ってから降り出していますが、特にひどかったのが7月8日頃でした。

【電気】1週間程度(最大 約 8万戸が停電)
水道】3週間程度(最大 約27万戸が断水)
ガス】5日後(最大 約   1,000戸がガスが不通)

西日本豪雨では、電力やガスなどは比較的早く復旧しましたが、水に関してはかなり長引き3週間後の7/31時点で97%程度の復旧でした。

参照元:内閣府「防災情報のページ」

まとめ

インフラ復旧は「電気 → 水道 → ガス」の順番

東日本大震災のような未曾有の大災害でも、電気は大体1週間で復旧するようですので、備蓄の参考としては1つ大きな目安になると思います。

また、震度6程度の地震の場合であれば、4~5日で全復旧する可能性が高そうです。日本すごい!

ただし、注意したいのが水道です。大規模な地震が発生した場合、水道の復旧には2週間程度はかかってしまうようです。政府は飲料水の備蓄を3日分としていますが、大きな地震があった場合にはとてもではありませんが、足りるものではありません。

人間にとって、水は必要不可欠なものですので、何はなくとも水は絶対に備蓄をしておいたほうが良いでしょう。大震災を想定するのであれば飲料水は1週間分は用意しておきたいところです。

安全面で復旧が遅れがちなガスですが、こちらは電気で代用できることが多いためそこまで気にしなくても良いと思います。それでも心配だという方は「電気調理器」や「ガスコンロ・ガスボンベ」を備蓄しておいたほうが良いでしょう。

 

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