これからは余震とは言わなくなる? 熊本地震が変えた防災意識

2016年9月12日

 

大きな地震が起きた後、「今後の余震に十分気をつけてください」というアナウンスを聞いたことがある人は多いと思います。しかしこの「余震」という言葉が今後使われなくなるかもしれないって知っていましたか?

言葉のイメージに基づく油断がないようにあなたも気をつけてください。

 
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きっかけは熊本地震

余震は本震よりも規模が小さく、低い確率というイメージがあった

これまで大きな地震が起きた後に、余震が来ると説明していたのは、余震確率評価手法(地震調査委員会1998年)を用いていたからです。この「余震」という言葉ですが、最初の地震規模よりも小さく、頻度も小さいというイメージを想起させるものでした。

しかし2016年に起きた熊本地震は2016年4月14日に震度7を観測し、2日後の16日にまた震度7を観測しました。これがきっかけで、これまでの余震確率評価手法が適用できないと考えられるようになりました。

熊本地震が我々に再認識させたのは、大地震発生直後に、その地震活動が本震-余震型であるかどうかを見極めることは難しいという事実であり、また、防災上の呼びかけについて考える場合、余震確率評価手法(地震調査委員会, 1998)のように本震-余震型の地震活動のみを対象とするだけでは、社会の要望に応えるには不十分であるということであった。

引用元:「地震調査研究推進本部

 

余震確率評価手法はあくまで手法の1つ

余震確率評価手法が悪いわけではなく、全ての地震がその手法によってのみ語られてしまいがちになってしまったことが問題でした。熊本地震のように、大きな地震が立て続けに来る場合には当てはまらないため、今後はこの「余震」という呼び方をやめようという動きが進んでいます。

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今後の報道について

最初の地震と同規模の地震に備える呼びかけを基本とする
・最初の地震のあと1週間程度は「最大震度□以上となる地震の発生確率は、「当初の1/○程度」「平常時の約△倍」等
・活断層型地震の場合は、周辺地域の活断層が平常より活発になっているかどうかについて言及すること

 

まとめ

熊本地震では最初に起きた地震の後に、また同規模の地震が起きました。最初の地震より大きなものはもう来ないだろうという印象が強く、安心したところに第二波が起きて多くの人が恐怖しました。

今後起きる地震についても、最初の地震で安心するのではなく1週間程度は同じくらいの地震がくるかもしれないという気持ちでいたほうが、いざという時に助けになるのではないでしょうか。

 

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