【検証】満月・新月の日に地震は起こりやすいのか?

2016年5月21日

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地震からの危機回避

「満月・新月」の日には地震が起きやすい。そんな話を聞いたことがあるでしょうか。

実際はどのような関係なのでしょうか。

 
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満月・新月と地震について

地球と月との間には引力があり、お互いを引き合っています。引力が引き金となって地震が起きるのでは?というところから発想されたものかと思われます。

 

引力の影響は「満潮と干潮」という形で観測できる

地球と月との引力が目に見える形となって現れるのが「満潮・干潮」です。月の引力によって海面が引き寄せられている時、「地球上のどこに立っているか」で満潮と干潮が決まってきます。

海面が最も高くなっている状態が「満潮」で、最も低くなっている状態が「干潮」です。

月は1日で1回地球の周りを周りますから、1日に2回ずつ満潮と干潮があります。

この満潮の時には、もちろん海面だけでなく私達にも引力の影響は働いていますし、それは地面、大地にとっても同じことです。

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さらに大きな引力が働く「大潮・小潮」について

満潮・干潮は「地球と月との引力」だけでしたが、ここに太陽の引力が加わり、太陽と月と地球が一直線になった時のことを「大潮」と呼びます。

この時満潮と干潮の差が最大になります。

この大潮の時が「満月・新月」の日になり、最も引力が強くなります。

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ちなみに太陽と月の引力が直行するときには「小潮」と呼ばれ、満潮と干潮の差が最小になります。こちらは月の満ち欠けで言うと「上弦の月」「下弦の月」になります。

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専門家の見解は?

防災科学技術研究所は以下のように、地震の発生と引力が関係しているとしています。

月や太陽の引力がこれらの地震の発生に強く関わっている可能性が高いことを明らかにしました。引力の影響は巨大地震が近づくと次第に強く現れ、巨大地震の後には再び無くなります。地殻のひずみが十分にたまったときに月や太陽の引力が地震発生の最後の引き金になると考えられ、地震のメカニズムを解明する有効な手がかりとなるとともに、巨大地震の長期的予測にも役立つ可能性が期待されます

引用元:「防災科学技術研究所

地震発生の最後の引き金として引力が関係していそうだ。とのことです。

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【検証】過去5年間の震度5以上の地震との関連性は?

実際これまで起きた大きな地震の時はどうだったのか。

そういうわけで、過去約6年間(2011年8月~2017年9月)の震度5弱以上の地震が起きた日と当日の月の満ち欠けがどうだったのかを調べてみました。(東日本大震災の直後は大きな余震が続いていますのでノイズ除去のため入れていません。他の大きな地震の後の余震についても、関連性が薄いと考え反映していません)

すると震度5以上の地震が過去6年間で72件 日本で起きていました。

 

それが、月の満ち欠け(月齢)と、どう関係していたのか、、、。調べてみるとこんな感じになります。

結果として、震度5以上については、

新月・満月よりも「上弦の月」の時に地震が多く起きているという結果でした。

【上弦の月】

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ちなみにここ数年日本で起きた大きな地震と月齢の関係は以下のとおりです。

熊本地震(14日)の月齢は6.7
熊本地震(16日)の月齢は8.7
東日本大震災の月齢は6.1
阪神淡路大震災の月齢は15.7
でした、、、。

 

まとめ

過去の地震発生結果を検証してみましたが、満月が特にでやすいというわけではなく、どちらかと言えば上弦の月が多い結果でした。

ただし、上弦の月と満月の時に毎回地震が来るという話では全くありませんので、過度な心配はしないようにしましょう。

 

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