5分でわかる大阪府で起きる地震発生の確率と被害予想について

2016年12月8日

5分でわかる大阪府で起きる地震発生の確率と被害予想について

大阪府民のあなた、自分の住んでいる地域の地震の確率ってどれくらいあると思いますか? そして対策しっかりできていますか?

「いつくるか」はわからないけれど、「いつか起きる」ことだけは確実ですので、いざ地震が起きた時に困らないように早め早めに準備をすすめておきましょう。


 
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大阪府を揺らした過去の大きな地震

気象庁によると、統計1918年以来2018年までに大阪府を襲った震度5の地震は「2回」、震度6以上の地震は「1回」です。

意外にも阪神淡路大震災でも大阪での震度は4と、全国的にも大阪府は大きな地震の少ない地域のようです。(大きな地震が起きないという意味ではありません)

しかし、近年では2018年6月18日に大阪府北部で震度6弱の地震があり、大きな地震をこれまでほとんど体験してこなかった大阪府民は大変驚くこととなりました。

発生日地震の名称(地域)マグニチュード震度震度
(大阪府)
1995年1月17日阪神淡路大震災7.374
2000年10月 6日鳥取地震7.36強4
2013年 4月13日淡路島6.36弱5弱
2016年10月21日鳥取地震6.66弱4
2018年6月18日大阪府北部5.96弱6弱


※○の位置は震央

参照元「気象庁HP

大阪府で地震の発生する確率

「海溝型地震」はある程度推測できる

地震が「いつ」起きるのか? それがわかっていれば良いのですが、残念ながら現代の科学では正確に予想することはできません。

しかし、「海溝型地震」については、周期的に発生していることがわかっていますので、過去の発生履歴からおおよその発生の可能性が割り出されます。

大阪府に関係する海溝型地震は「南海トラフ地震」です。

地震調査研究推進本部によるとここ30年で南海トラフ地震(M8~9)が起きる確率は確率は70~80%だと言われています。

参考元:「地震調査研究推進本部

※【南海トラフ地震】 最悪想定では死者・行方不明者32万人。経済損失1,410兆円

引用元「「全国地震動予測地図2022年版」(地震調査研究推進本部)

主要都市における大きな地震が発生する確率

別の記事で、主要都市について発生確率をまとめています。

参考日本の地震危険都市2022:予想外の結果

毎年政府(地震本部)から公表される地震の発生確率マップというものがあります。今回、全国の都道府県および40万人規模以上の市において、今後30年間のうちに震度6強以上の地震がくる確率をランキング形式にま ...

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地震被害予想と予想マップ

南海トラフ地震の被害予想

府が算出した南海トラフ地震が起きた時の大阪府の被害予想は以下のとおりです。

死者・行方不明者:約13万人
(避難が迅速な場合は9千人まで減少)
負傷者     :約15万人
全壊・全焼棟数 :約18万棟
帰宅困難者数  :約140万人
経済被害    :30兆円

阪神淡路大震災の時は死者数が6400人程度でしたので、いかに規模が大きいかがわかるかと思います。

死者数がここまで多くなっているのは津波の被害を想定しているからです。予想では津波による死者だけで11万人にも上っています。

しかし、地震が起きた後にすぐに高台へ避難するなど津波に対する避難が迅速な場合は、死者数は9000人にまで激減します。

津波の予想高

内閣府によれば南海トラフ地震で予想されている津波の高さは4~5mほどです。

・堺市(堺区、西区)、岸和田市、泉大津市、高石市:5m
・大阪市(此花区、港区、大正区、西淀川区、住之江区)、貝塚市、泉佐野市、泉南市、阪南市、忠岡町、田尻町:4m

地震が起きたときに沿岸部にいたのなら、「より遠く」ではなく「より高い」ところへ避難をしましょう。

ゆれやすい地域

内閣府が公表している「ゆれやすさマップ」によれば大阪市や堺市の沿岸部、高槻市、寝屋川市、門真市、大東市、東大阪市付近は揺れやすい地盤のようです。

引用元「内閣府 防災情報のページ」

 

液状化現象

液状化現象とは、地震の揺れによって地面が液状化してしまい、地中の水が地上に出てきてしまったり、ひどい場合には建物が傾いたりしてしまうことがある現象のことをいいます。

大阪府の場合、液状化現象による建物被害は7万棟(府内全数が250万棟なので3%程度)と予想されています。

 

 

ハザードマップを手に入れよう

自分の住んでいる地域にはどんな危険性がひそんでいるのか?津波の被害は?液状化現象の可能性は?等知りたい人はハザードマップを手に入れましょう。

ハザードマップには、津波の危険性がある地域や液状化現象が起こりやすい地域などが記されています。自分が今どんな危険が起きやすい場所に住んでいるということを知ることはとても大切です。

各市町村でハザードマップが公開されていますので、そちらを参考にしましょう。

おおさか防災ネット

 

南海トラフ地震の防災対策推進地域に指定されている

大阪府は以下の地域が南海トラフ地震の防災対策の推進地域に指定されています。

防災対策推進地域は、南海トラフ地震による被害を事前に軽減させるために対策することを推奨される地域のことです。

似たもので、「防災対策の強化地域」というものがありますが、この地域は大震災などが起きた際に非常事態宣言がなされると、新規に地震保険に加入できなってしまいます。

この強化地域に推進地域も適用した方がいいのではいう動きがあります。地震保険については真剣に考えておきましょう。

大阪市、堺市、岸和田市、豊中市、池田市、吹田市、泉大津市、高槻市、貝塚市、守口市、枚方市、茨木市、八尾市、泉佐野市、富田林市、寝屋川市、河内長野市、松原市、大東市、和泉市、箕面市、柏原市、羽曳野市、門真市、摂津市、高石市、藤井寺市、東大阪市、泉南市、四條畷市、交野市、大阪狭山市、阪南市、三島郡島本町、豊能郡豊能町、泉北郡忠岡町、泉南郡熊取町、同郡田尻町、同郡岬町、南河内郡太子町、同郡河南町、同郡千早赤阪村

参考元:「内閣府 防災情報のページ 南海トラフ地震防災対策推進地域指定市町村一覧」

 

大阪府の地震保険加入率は58%

地震保険の加入率は2015年の段階で58%で、全国平均(61%)をやや下回っています。東日本大震災で被害の大きかった宮城県の地震保険加入率が86%ということと比較すると、加入率はまだまだのようです。

知らない人は泣き寝入り! 地震保険の6つの落とし穴

 

耐震対策に関する助成を利用しよう

お住いの住宅が1981年(昭和56年)以前に建てられたものの場合には、注意が必要です。これは1981年に建築基準法の耐震設計が大幅に改定されたためで、阪神・淡路大震災でも倒壊した多くが1981年以前に建てられたものでした。このため、各地方自治体では、減災・耐震対策に対して公的な助成をしていることが多いです。あなた、そして大切な家族の命を守るために積極的に利用しましょう。

大阪府においては、以下の助成がなされているようです。(詳細は各市町村のHPを参照ください)

木造住宅耐震診断補助:4万5千円
木造住宅耐震改修補助:40万円
木造住宅耐震改修設計補助:10万円

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